早いもので、もう3月の月末になりました。
この時期は新学期や新生活に向けて準備を進める方も多く、やらなきゃいけないこと、考えなきゃいけないことがたくさんあって困っている方も多いのではないでしょうか。
『どれから手をつけていいか分からない…』
『手をつけてもその後が続かない…』
そんな風に悩んでしまうこと、ありませんか?
今日は状況を改善できる簡単な方法を紹介させていただきます。
- やりたいこと(やらなきゃいけない)ことがいっぱいある
- 物事の順序立てが苦手で、考えるだけで疲れる
- せっかく動き出せてもすぐに手が止まってしまう
私自身、やりたいことがあれこれと思い浮かぶのですが、行動出来ずに溜まっていく一方です。
後回しにしても、頭の隅にはずっと残っているのでそれがまたストレスの原因に…。
今日はそんなストレスをなくす第一歩として、思考と行動の整理にオススメな方法について紹介します。
言葉が行動に影響を与える
いきなり行動に起こそうとすると、精神的・身体的にかなりのエネルギーを消費します。
この負担が、行動を起こす際の障害になっているというわけです。
それでも行動を起こしたいときにはどうすればいいのか。
そんなときはぜひ、言葉の力に頼ってみてください。
『言葉の力なんて怪しい!!』と、いう方もいるかと思います。
でも、「言霊(ことだま)」って単語は聞いたことがありますよね。
簡単に言うと、【自分が使う言葉や相手からの言葉、これらには物事を動かす力が宿る】という考えです。
例えば、ネガティブな発言が多い人は失敗しやすく、反対にポジティブな発言は成功しやすい。
これは思考に行動が引っ張られた結果なのです。
言葉に力があるなら、自分の味方にした方が得です!
それではさっそく、どんな言葉を使うといいのか見ていきましょう。
「とりあえず」の落とし穴
何か行動を起こそうとするとき、多くの方が使う言葉があります。
それは、「とりあえず」です。
『とりあえずやってみよう!』
この言葉を行動の合図にしている方も多いと思います。
でも、ちゃんと言葉の意味を分かって使っていますか?
ここを間違うと言葉を味方にできませんし、むしろ自分が希望していない方向に引っ張られることになってしまいます。
「とりあえず」の意味
最初に「とりあえず」という言葉について詳しく見ていきます。
漢字で表記すると「取り敢えず」となり、主な意味は以下の通りです。
引用元:Study-Zより
- 他に何する暇もなく。たちどころに。すぐに。
- まず第一に。即座に。他のことは差し置いて、そのことをまず最優先するさま。
2つとも、急ぎの要件やその場しのぎの意味合いを持っていることが分かります。
実際、先のことが分からないときに行う物事に対してなど、かなり軽い使われ方をします。
『最優先の行動や目の前の物事に対してであって、次のことは考えていない』
つまり「とりあえず」とは、次の行動が時間などの余裕がある場合に最適で、順序立てが必要な複数の行動に対して使うのは相応しくないと言えます。
特に、やるべき行動がすぐ後に控えている場合は、初動の後がうまく続かない状況に陥ってしまうのです。
「とりあえず」の良い使い方
ここでひとつお話しておきたいのが、
私は「とりあえず」が悪い言葉とは考えていない、ということです。
先ほども述べた通り、次に控える行動に時間や気持ちに余裕のある場合は、行動始めに使用するのが有効だと思っています。
先のことは見えない最初の行動を取るとき、「とりあえず」を使用すると比較的気持ちも楽に動き出すことができるからです。
例えば、居酒屋でよく聞く『とりあえずビール!』。
この「とりあえず」は、注文という行動の初動を助ける意味合いを持っています。
その後の食べたいもの、飲みたいものは決まっていなくても、「とりあえず」で何か一品指定すれば、負担なく注文を始めることができます。
また、「とりあえず」は自分ではなく他人に使う方が有効とも言えます。
例えば、相手に手伝って欲しいことがある場合、
- 手がどのぐらいの速さで行動を終えるか分からない
- お願いしていい範囲(量)が分からない
このような不安があってお願いしにくいことがあります。
こういった場合、相手に対して暫定的に行動を指定するのに「とりあえず」は使い勝手が良いです。
「とりあえず」を言い換えてみよう
さて、ここからは「とりあえず」を使うのに相応しくない、【順序立てが必要な複数】の行動に対してどんな言葉を使うべきかを書いていきます。
これまでの例にあったような『先は見えなけど余裕が持てる行動』とは反対に、『しなければならないと決まっている行動』をするのに動きやすくなる言葉があります。
それはズバリ、「まず」です。
「まず」の意味
「とりあえず」と「まず」は相互的に類語の関係にあります。
一見すると同じ言葉のように思われますが、細かく見ると少し違うことが分かります。
漢字で表記すると「先ず」となり、意味は以下の通りです。
引用元:goo辞書より
- はじめに。最初に。「―下ごしらえをして、その後料理する」
- とりあえず。ともかく。何はともあれ。「これで―一安心だ」「―一休みしよう」
- ある程度の確信をもって判断や見通しを述べるときに用いる。おおよそ。多分。「この調子だと―大丈夫だろう」「―助かるまい」
- (下に否定的な表現を伴って)どうにも。いかにも。
最優先の行動を表す「とりあえず」に対し、行動始めを表しているのが「まず」です。
また、ある程度先を見据えた行動に使われるという点も、「とりあえず」とは違います。
『複数の行動が控えている状況に対して、次の行動を続けるために初動を決める』
つまり、「まず」はある程度先を見据えて、次のことを考えた行動を取るときに使用するのが最適なのです。
「とりあえず」を言い換えて「まず」を使おう!
「まず」を使う場面は何かの順序を説明することが多いです。
料理番組や料理教室で先生が説明する際、『まず最初に…』と始まり、続いて『次に』、そして『最後に』で締めくくられます。
これと同じように、複数の行動が控えている場合「まず」から始めると、順序立てて進めることができるのです。
また、「とりあえず」との大きな違いとして、『ある程度先のことを考えている』という意味がありました。
「まず」を使用すると次を考えながら行動できるので、『せっかく行動し始めたのに続かない』という悩みが解消できます。
始めた行動は、「最後に」までを意識して動くことになるので、完了させる責任感を持つことにも繋がります。
まとめ
では最後に、今日紹介した内容についてまとめていきます。
『やらなければならないことがたくさんあるのに動き出せない』
このようなときにはぜひ、【言葉の力】を味方につけてください。
ただし、行動や思考は使う言葉に引っ張られるので、使う言葉には注意が必要です。
『せっかく行動できても後が続かない、物事や思考の整理につまづく…』
それは「とりあえず」という言葉を使っているからなので、「まず」に言い換えて行動しましょう!
「まず」を使っているとこんな変化がありました。
- 先のことを考えて行動するようになる
- 順序立てして進められるようになる
- 行動の完了を意識できるようになる
人間の脳って意外と簡単に騙せてしまうもので、実際はそうでなかったのに、
思い込んだことに自分がだんだん寄っていくことがあります。
わざわざ怪しいセミナーに参加したり、高い自己啓発本を買わなくても、言い換えを実践することで行動の変化が期待できます。
ちなみに、自分以外にも他人へ働きかける時にも言い換えは有効です。
他人への声かけについては以下の書籍が参考になります。
言葉を味方に付けて、自分で自分をうまくコントロールしたいですね。
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