うさぎをは室内で飼う場合、毎日一定時間遊ばせないといけません。
サークルで囲んだり、室内に放し飼いするなど様々です。
でも、SNSなどを見ると、外で遊ばせている飼い主もいますよね。
私も自分のうさぎさんを外で遊ばせてあげたいな…
屋外での散歩「うさんぽ」の様子や注意点を紹介します。
- うさぎを外で遊ばせてあげたい
- うさぎを広い場所で遊ばせたい人
- 他のうさぎと交流させたい人
うさんぽとは
まず、「うさんぽ」と以下の意味を持つ言葉について。
うさんぽとは、うさぎにリードとハーネスをつけて屋外へ連れ出し、お散歩をすることをいいます。
うさぎとの暮らし大百科
「うさぎを散歩させる」という言葉が派生してできた造語です。
ほかにも類義語があり、部屋(室内)で散歩させることを「へやんぽ」、ベランダで散歩させることを「ベラんぽ」ともいいます。
うさんぽの種類
うさんぽは「屋外」で散歩させること説明しましたが、たまに会場を抑えて広い室内で遊ばせる場合もあります。
- 屋外でのうさんぽ(通常はこっち)
-
主に、うさぎ用の屋外施設、農園、牧場のスペースを借りて行う
- 室内でのうさんぽ(例外)
-
うさぎカフェやペット可のカフェ、イベントスペースを借りて行う
室内のうさんぽは、屋外へ連れて行く前のお試しとして開催されることも。
ただ、基本的には「うさんぽ=屋外」です。
うさんぽが危険といわれる理由
うさんぽを楽しいものにするためにも、まずは危険性を知ることが大切です。
ネット上で「うさんぽ」と検索すると、「うさんぽ 危険」というワードが表示されます。
これは何故なのか、理由は【何も準備がない状態で外に出すことは危険だから】です。
屋外で遊ばせること、いつもと違う環境で遊ばせることは様々なリスクが伴います。
- カラスなどの鳥獣に狙われる(襲われる)
- 他のペットに狙われる(襲われる)
- 他のうさぎに傷つけられる
- 慣れない環境でストレスを感じてしまう
- 落ちているものを口にする、または踏んでケガをしてしまう
- 天候による体調不良
- 車や自転車による事故
これらを考えたときに、「うさんぽは危険」という意見が出てきます。
近所に公園や空き地があるから連れて行きたいけどダメなの?
上記のリスクを伴うことを知った上で対策が必要です。
これらのリスクへの対策としては、
- 屋外、外出することに慣れさせておく
- 事前に遊ばせる場所の下見をする
- 遊ばせる範囲を決め、危険物は除去する
- 遊ばせている間は絶対に飼い主が目を離さず近くにいる
- サークルで囲み、外敵を防ぐ
- ハーネスとリードを着用させる
上記の行動を取ることで、うさぎさんが遭う危険を回避させることが可能です。
ただ、何も整備されていない場所はそもそもリスクが高くなります。
そこで、うさんぽのために提供されている施設を紹介します。
うさんぽはどこでできる?
ここからは、具体的にうさんぽの場としてオススメな施設を紹介します。
実際に我が家のうさぎ、奏くんを連れて行った場所です。
残念ながらどちらも駅から遠いので車やタクシーで行く必要がありますが、その分開放的な場所となります。
うさんぽ施設① 中央牧草センター
一つ目は、千葉県にある「中央牧草センター」です。
この施設は牧草(イタリアングラス)を育てており、インターネットで販売もしています。
2023年秋に開催された、うさフェスタでも販売されていました。
施設の一画に、うさぎさんを遊ばせるエリアが2つあり、どちらも新鮮な牧草が生い茂っています。
うさぎさんも牧草が食べられ、うさぎさんのフンが牧草の栄養になる…
どちらもウィンウィンな関係です。
残念ながらうさんぽエリアは完全な屋外ですが、中央にあるベンチで休憩が可能です。
うさんぽ施設② ラビットパーク藤沢
2つ目は「Rabbit Park FUJISAWA(ラビットパーク藤沢)」です。
こちらは、「うるしはら花園」という農園内にあります。
農園の一画では農家さんの手で無農薬の牧草(イタリアングラス)が育てられており、うさんぽ用スペースとして開放されています。
屋外に2エリア、室内(ビニールハウス内)に2エリアあるので、急な雨でも安心です。
うさんぽのための準備
ここからは、うさんぽに参加するための準備、うさぎさんの体調管理や持ち物やについて解説します。
うさぎさんの体調管理
直近の体調
うさんぽ前に、以下の症状(状況)が見られる場合参加を見送りましょう。
- 食欲がない
- フンが小さい、出ない
- ケガをしている
- くしゃみや涙が出る(感染症)
- 術後、治療、産後からの期間が短い
本来する必要のないことをさせるわけですから、体調が万全でないといけません。
性格の把握
大前提として、おでかけ自体が苦手なうさぎには無理をさせないでください。
普段からキャリーバッグ、車移動に徐々に慣れさせていない中で長距離・長時間移動をしてしまうと、うさぎにとって大きなストレスになります。
また、他のうさぎがいることに慣れていない、もしくは苦手な場合も。
多頭飼いをしていない限りは、他のうさぎとの交流できる場はなかなかありません。
うさんぽ中、他のうさぎとの距離感を確かめるのはもちろん、おびえたり逃げる様子が見られたら、以下のようにするとましです。
- うさんぽ自体を早めに切り上げる
- ほかのうさぎに少しずつ近づける(存在を感じる程度から)
- 定期的にキャリーバッグに戻す、隔離するなどして休ませる
- 定期的に飼い主が撫でる、話しかける、おやつをあげるなどして安心させてあげる
何度も言っていますが、本来室内で飼われているうさぎにとって、うさんぽはしなくていいことです。
参加することで起きるトラブル(体調不良・事故)は飼い主の責任であることを忘れないでください。
持ち物の準備
うさんぽの危険性、注意事項が分かったところで、いよいよ持ち物を確認します。
基本の持ち物
私が実際に参加して、必要性を感じた持ち物を紹介します。
準備するもの | 理由 |
---|---|
キャリーバッグ・リュック、もしくはカート | うさぎを運ぶため、うさんぽを離脱したときの休憩場として |
ハーネス | リードを付けるため |
リード | うさぎの動きを抑制するため |
飲み水、もしくは生野菜 | 水分補給のため |
おやつ・フード | 栄養補給、コミュニケーションのため |
トイレシート | 外出時に用が足せるようにするため |
タオル・ウェットティッシュ | 汚れを拭きとるため(泥汚れなど) |
ゴミ袋 | トイレシートなどのゴミをまとめるため |
《ここからは飼い主用の持ち物です↓》 | |
除菌スプレー・シート | 屋外で手指を清潔に保つため |
お昼ごはん(軽食) | うさんぽできる場所は郊外なことが多く買い出しができないため |
動きやすい&汚れてもいい服装 | 早いうさぎの動きに合わせるため |
名刺(あれば) | 飼い主同士の交流を図るため |
ここで紹介したものは、主に「ないと困る」ものです。
チェックリストなどを活用し、うさんぽの前日までに用意しておきましょう。
水に100%りんごジュースを混ぜることで、飲みやすくすることも出来ます。外で水を飲まない子にはぜひ試してみてください。
状況に応じて用意するもの
ここからは、毎回必要というわけではないけど、時と場合によってあると便利なものを紹介します。
- 気温が高く暑い日
-
保冷剤、ミニ扇風機
- 気温が低く寒い日
-
カイロ、ブランケット、簡易湯たんぽ
- 屋外で過ごすための便利グッズ
-
レジャーシート、虫よけスプレー、遮光の布
- 飼い主用
-
帽子、日傘、手袋、マフラー
うさんぽの主役はうさぎです。
たくさん動いて疲れたときに休憩できるような配慮をしてあげる必要があります。(日除け、防寒など)
また、それをずっと見ている飼い主も、自分が体調不良にならないために屋外という環境に対応できる対策を取りましょう。
暑くなくても水分を摂るなど、熱中症には特に注意しましょう。
そもそも、うさんぽの日程は猛暑が予想される時期(7~8月)には入れてはいけません!
うさぎの体力・体調を考えて、人間でも過ごしやすい「春・秋シーズン」にしましょう。
当日に気を付けること
どんなに事前の準備がバッチリでも、当日やむを得ない状況になることもあります。
いざというとき、慌てないよう想定される状況を確認しておきましょう。
状況判断
やむを得ない状況、当日参加(開催)できなくなる要素は
- うさぎの体調
- 天候
主にこの2つです。
前日~当日の体調
前述した、参加させるべきではない体調が出た場合、うさんぽ当日に参加をキャンセルすることも飼い主の責任です。
特に、食欲やフンの様子に変化のでる胃腸の調子が良くない場合、無理をさせると最悪重症化することも。
うさぎにとって胃腸の不調は命に直結しますので、うさんぽより病院へ連れて行きましょう。
天気や気温
屋外では雨風がしのげないほか、雨がやんでも地面が濡れていてはうさんぽさせることができません。
また、猛暑や寒波については屋外で遊ばせるなんて論外です。
天候ばかりはこちらで調整することはできないので、諦めて別日にすることをおすすめします。
他のうさぎに対する配慮
性別による配慮
うさぎは非常に繁殖力が強く、気を付けないとすぐ子供ができてしまいます。
望まない妊娠を避けるため、基本的に性別で遊ばせるエリアを分けるのが常識です。
去勢・避妊をしているうさぎは、性別関係なく同じエリア内で遊ばせることができます。
オスうさぎの飼い主は、特に責任重大である意識を持ちましょう。
自分のうさぎが若い場合
うさぎは生まれて1年経つと、人間ならもう成人レベルです。
そのため、2歳ぐらいまでが非常に元気いっぱいでたくさん走り回ります。
飼い主がこれを把握していないと…こんなケガや行為をします。
- うさぎ同士がぶつかる
- 威嚇やケンカが始まる
- オスは自分より年齢の高いうさぎにマウンティングをする
- メスは他のうさぎをよく噛む
マウンティングは「自分の方が上だ!」ということをアピールする行為です。
やられてしまったうさぎは、非常にストレスがかかってしまうので、飼い主の責任として止めましょう。
やり始めた、始めそうになったらうさぎ同士を引き離してください。
また、ハーネス・リードは必ず着用させて、飼い主が動きを抑制できるようにしておくのも大事です。
自分のうさぎが高齢の場合
若いうさぎと違い、高齢うさぎはあまり動きません。
気を張ってうさぎを見張る必要はありませんが、その分ほかのうさぎの動きに注意してください。
走ってこちらに突っ込んでくるうさぎもいれば、マウンティングしてくるうさぎもいます。
自分のうさぎを守るためにも、視野を広く持ちましょう。
ウチの奏くん、いつの間にか近くにきていた若いうさぎにマウンティングされ、とっても落ち込んでしまいました。
たくさん撫でたり声をかけやっと再び遊びだしたものですが、飼い主としてこんな目に遭わせてしまい反省しています。
また、うさぎ自身が疲れやすいので、定期的に水分補給や離脱するなど休みながら遊ばせます。
体調のチェックは常にしましょう。
実際のうさんぽの様子
うさんぽ中はどんな様子か紹介していきます。
まずはハーネス・リードを着用
着用しやすくするため、キャリーバッグ(リュック)やカート内で着せるといいです。
写真もハーネスはお腹で留めるタイプですが、背中留めのものも。
どちらも背中にリードを取り付ける金具がついています。
うさんぽ中
高齢なのでのんびりしています
さすがにこのときすでに奏くんは10歳でしたので、「ちょっと動いては休む」を繰り返していました。
基本的にはこちらから何かをさせるのではなく、うさぎのペースに合わせてあげます。
うさんぽエリア内で自由に過ごす
青々とした新鮮な牧草を喜んで食べています。
かと思えば地面をホリホリ!
家とは違う姿を見られるものうさんぽの醍醐味です。
他のうさぎとご挨拶
他のうさぎに近づける場合は、そのうさぎが暴れたりしないかよく見てからにしましょう。
どちらの写真も元気ですが友好的だったので挨拶させてみました。
慣れてきたら写真タイム
奏くんはオスですが、このときいくつかハーネスを持ってきていたので、ファンシーなものを着てもらいました。
とても小柄なので女の子っぽいものも似合っていますね!(親バカ)
まとめ
今回は、うさぎを屋外で遊ばせる「うさんぽ」について紹介しました。
最後にこれまでのポイントのまとめです。
- カラスなどの鳥獣に狙われる(襲われる)
- 他のペットに狙われる(襲われる)
- 他のうさぎに傷つけられる
- 慣れない環境でストレスを感じてしまう
- 落ちているものを口にする、または踏んでケガをしてしまう
- 天候による体調不良
- 車や自転車による事故
- 危険性を十分理解した上で参加(開催)する
- 自分のうさぎの性格を把握しておく
- 屋外に対するうさぎの慣れ具合を把握しておく
- 必需品のほか、季節や気候によってうさぎと飼い主が過ごしやすくなるものを用意する
- 自分のうさぎの性別と年齢に伴う行動を把握しておく
- 直前の体調によっては参加しない判断を下すのも飼い主の責任
- 天候による状況の変化には素直に従う
- 自分のうさぎが他のうさぎに与える影響を把握しておく
ここまで書いておいてなんですが、
「うさんぽさせること」に関しては飼い主の中でも賛否両論です。
私自身も、他のペットに襲われたケースやうさぎ同士で傷つけあった実話を聞いたことがあります。
『危険性があるならさせるべきではない』
という意見も大いに分かります。
結局のところは、「うさんぽさせること」は飼い主のエゴなのかもしれません。
ただ、私は実際にうさんぽ中、広い場所で楽しそうに走り回るうさぎの姿も見ています。
うさんぽさせるかさせないか、どちらの判断をするかは飼い主次第です。
「みんながやっているから」とか「自慢したいから」ではなく
うさぎ自身がうさんぽに適応できるのか、
何かあっても責任が取れるのか、後悔しないか、
飼い主としての責任ある判断をしてください。
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