社会人のみなさんへ、人間関係でストレス溜まっていませんか?
仕事での関係はもちろん、家族、友人など…人付き合いって本当に大変ですよね。
『何だか自分ばかり損している気がする…』
『いつもみんなに囲まれている人がいてうらやましい…』
こんな風に、他人と自分を比べてしまうことってありますよね。
私もかれこれ10年以上会社勤めをしていますが、うまく人と付き合えずに悩んだことは数知れず…。
今日は、そんなストレスの多い人間関係を少しでも豊かにする考え方を紹介します。
まず、人間関係を表す言葉はというのはたくさんありますが、特に有名なものがあります。
それは、GIVE &TAKE(ギブアンドテイク)です。
何かを与えたら代わりに何かをもらう、逆にもらったらお返しをする
この様な、持ちつ持たれつの関係のことを言います。
世代によっては、「等価交換」というと分かりやすいかも知れませんね。
要するに、自分も相手も等しくなるように接することです。
ただ、この考え方は平等ではあるけど、豊かな人間関係とは言えないですよね。
「GIVE &TAKE(ギブアンドテイク)」よりも豊かな人間関係を築くために、知るべき考え方があります。
それは、アメリカウォートン・スクールの組織心理学を専門に研究する教授(アダム・グラント氏)が提唱した
人間の思考と行動を3つのタイプに分けた言葉です。
- GIVER(ギバー)
- TAKER(テイカー)
- MATCHER(マッチャー)
どれかひとつなら聞いたことある人もいるかと思います。
でも、これを見てこんな疑問を持った方も多いはず。
『ギブアンドテイクとは何が違うのか?』
『マッチャーって何??』
今日は、この3つのタイプについて深掘りします。
- 人間関係を見直したい
- 自分や他者のタイプを知り接し方を考えたい
- 何故か周囲に好かれる人に自分もなりたい
順番に、それぞれ詳しく見ていきましょう。
それぞれのタイプについて
「ギバー、テイカー、マッチャー」
前述の通り、人間の思考と行動はこの3つのタイプに分けられます。
簡単にいうと、相反する考え方なのが、「ギバー」と「テイカー」。
そして、中間が「マッチャー」となります。
表面上では、相手がどのタイプなのかを見分けるのは難しいです。
『一見すると優しいけど、結局自分のことばかり優先にする人』
『言い方は乱暴だけど、意外といざという時に助けてくれる』
このように、一緒に行動することで徐々に見えてくる面もあります。
相手を見極めるために、それぞれを詳しく見ていきましょう。
ギバー
与える人、奉仕する人
周りに尽くす人なので、相手に見返りを求めることなく手を差し伸べられるタイプです。
助け合いの精神を持っており、他者の利益を優先的に考えます。
テイカー
受け取る人、自分の利益を優先させる人
相手の望んでいることより、自分の利益や取り分を優先するタイプです。
世の中を弱肉強食の競争社会と考えている人が多く、自分が他者より良い立場にいることを重視します。
マッチャー
ギバーとテイカーの中間の人、バランスを取る人
与えられればお返しをするけど、そうでなければ与えないタイプです。
相手に合わせて振る舞いを変えるので、助けることもあれば仕返しをすることがあります。
物事を損益勘定で考えることが多いです。
自分や他人のタイプを見極めることが大事
さて、ここまでで3つのタイプについて見てきました。
それぞれ三者三様でしたね。
みなさん自身はどれに当てはまりましたか?
また、周囲の人はどのタイプに近かったでしょうか?
ちなみに、私のタイプは強いて言うなら「マッチャー」ですね。
例えば、人に良くしてもらった時は当然恩返しをしますが、こちらから無条件に与えることには少し抵抗があります。
家族や友人ではない人には、なかなか無条件というのは難しいです。
良くないとは思いつつも、打算的に動いてしまうことがあります。
だいたいの人はこれに当てはまるのではないでしょうか。
これが、特別良くして貰わなくても誰かの手助けができるなら「ギバー」。
反対に、良くしてもらうのは当然と思うなら「テイカー」です。
こんな風に言われると、仲良くするなら「ギバー」がいいと思ってしまいますよね。
つまり、何故かみんなから好かれる人というのは
ギバーの考えが出来る人なのです。
ギバーを深掘り
みんなから好かれる「ギバー」になれれば、人間関係もうまく行きそうです。
ただ、これまでの内容を見て
『自分もギバーにならねば!』と、思い立つのはちょっと待ってください!
ここで間違えると、返ってストレスを抱えることになりかねません。
実はひと口に「ギバー」といっても、また少しタイプが分かれます。
ただ単に、与えるようになっただけではダメなのです。
では、どんな「ギバー」になればいいのか。
もう少し詳しく見ていきたいと思います。
①自己犠牲型
ギバーのタイプ、1つ目は「自己犠牲型」。
他者の利益には興味や関心があるが、自分の事はお構いなしの考え方です。
人に与える一方で、自分の利益は損なってしまうような方が当てはまります。
②他者思考型
ギバーのタイプ、2つ目は「他社思考型」。
こちらは、他者にも自分にも興味や関心がある考え方です。。
人に与える割合が多いが、自分への還元も考えられる方が当てはまります。
このように、「ギバー」には2種類のタイプがあります。
大きく分けると、『自分を犠牲にするかそうではないか』の違いです。
どちらの「ギバー」が目指すべきものなのか、勘の良い人は当然気づいてますよね。
そう、②の他者思考型です。
自分を犠牲にせず、他社も自分も大切に出来る思考が重要となります。
目指すべきタイプ
3つのタイプを深堀し、さらにギバーにも2つのタイプがありました。
そして、ここまでで分かったことは、人間関係で悩まないためには
「自分を犠牲にしないギバー」になるのが良い、ということです。
ある研究では、仕事で成功している人は「ギバー」が多いのですが、
なんと結果が出ない人も「ギバー」とのことです。
先ほどの2種類のタイプで見るとこのようになります。
- 成功している人:他者思考型
- 結果が出ない人:自己犠牲型
「ギバー」という区分けは同じでも、それぞれのタイプで行動の結果が変わってきてしまうんですね。
では何故、同じ「ギバー」でも結果が変わってきてしまうでしょうか。
まず、前提として「ギバー」は与える人です。
他者から慕われるので、人が集まり、周囲も豊かになっていきます。
ただし、そんな「ギバー」の奉仕を都合よく利用する人も出てきます。
それがテイカーです。
自己犠牲型はここで他者(主にテイカー)に良いように利用されてしまい、
自分のことを蔑ろにして、豊かになれないのです。
目指すべきは、搾取されない「豊かなギバー」ですね。
まとめ
今回のまとめはこのようになります。
人間の思考と行動はこの3つのタイプに分けられる
- ギバー:与える人
- テイカー:受け取る人
- マッチャー:上記2つの中間
ギバーはさらに2種類に分かれる
- 自己犠牲型:相手の利益に興味関心があり、自分を犠牲にしてしまう
- 他者思考型:相手のも自分のも利益に興味関心があり、自分を大切にする
ここまで調べた私の個人的結論ですが、
「ギブアンドテイク」を最も体現しているのはどれか?
このように聞かれたら、迷わず「マッチャー」と答えます。
何故ならば、
『ギブもテイクもバランスよく考え、一方が多くならないように気をつけている』
そんな印象を受けたからです。
それでは合理的に生きることは出来るかと思いますが、
人間関係を円滑にするという意味では、
現時点ではマッチャーの私も、与えることを意識して取り組んでいきたいと思います。
もちろん、自分を蔑ろにしてまでも他者に尽くす事のない様に、
搾取するだけの「テイカー」とは距離を置きながらですね。
ちなみに、「ギバー・テイカー・マッチャー」について
より詳しく知りたい方は以下の書籍がオススメです。
今回は、他者に与えつつも自分自身を大切にすることが、人間関係の豊かさに繋がる事を学びました。
相手の思考が分からず困った時、もしくは自分の行動で相手を困らせてしまった時、
ぜひ思考や行動をタイプ分けして接し方を見直してみてください。
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