2023年の6月に、めでたく11歳を迎えた我が家のうさぎさん「奏(かなで)くん」。
ここまで長生きするのは、うさぎさんの中では珍しいです。
うさぎさんと一緒にいる時間を増やしたいなら、あらかじめ高齢になったときのことを知っておくと長生きしてくれる可能性がグッと大きくなります。
うさぎさんって何歳から高齢なの?高齢になったらどうなるの?
10年以上うさぎさんを飼育し、現在シニアうさぎさんと生活している私が実体験を踏まえて解説します!
- 5歳を超えたうさぎを飼っている人
- これからうさぎを飼う予定がある人
高齢になると、行動や身体で目に見えて分かる変化が出てきて飼い主として驚くことも多いです。
知識のひとつとして、心の準備として、ぜひ最後までご覧ください!
うさぎの高齢は何歳から?
まず、うさぎさんは何歳から高齢となるのか?
人間の年齢に当てはめて見ていきましょう。
うさぎの年齢 | 人間の年齢で当てはめると |
---|---|
生まれてから生後8週間 | 0~1歳 |
~6ヶ月 | 2~12歳 |
~1歳 | 13~20歳 |
~6歳 | 20~50歳 |
7歳~ | 60歳~ |
生まれて1年経ったうさぎさんは、人間ならもう成人!
2年目以降は、だいたい6歳ずつ歳をとっていくので、7歳以上から高齢(シニア期)となります。
ちなみに、我が家のうさぎさん「奏(かなで)くん」は11歳なので、
人間でいうと80歳超え!! かなりの高齢うさぎさんです。
高齢になったうさぎの変化
うさぎさんは元気にぴょんぴょん跳ねるイメージだと思いますが
人間と同じように年齢を重ねると動きもゆったりしてきます。
ここからは、我が家の奏くんの様子も踏まえて高齢になってからの変化を紹介します。
身体の変化
高齢になったうさぎさんについて、若いころと比べたときの見て分かる身体の変化は以下の通りです。
- 目が白くなった
- 足の裏の毛が薄くなった
- 痩せてきた
目が白くなった
高齢に伴い目の病気が発病し、年を取るごとに進行します。
奏くんの場合、9歳になってから目が白く濁り始め、白内障を発病しました。
少し茶色がかかった目でしたが、今ではすっかり真っ白です。
初期症状については以下の記事をご覧ください。
足の裏の毛が薄くなった
若いころよりも、活発に動き回ることが減ったためケージ内で座っている時間が増えました。
これによって長時間足の裏に負担がかかり、毛が一部薄くなって地肌が見えてしまいました。
地肌見えが発覚した当初、足の裏の毛が抜けてしまう病気として「ソアホック(皮膚炎)」を疑いました。
しかし、病院で診てもらうと、かかとの皮膚が固くなっていたことから毛が薄くなったのは「長時間体重がかかったことによる消耗」ということが分かりました。
フローリングにはジョイントマットを敷いていましたが、ケージ内はすのこだけだったので、足の裏に負担がかかってしまったようです。
痩せてきた
食欲減退や消化吸収の衰えから脂肪が減り痩せて背骨が目立つようになりました。
奏くんの場合、ペレットやおやつを出すと飛びついてくるほど食欲旺盛なのに痩せてきたので
栄養の吸収率が落ちていることが分かります。
また、運動量の低下から筋肉が落ちていることも要因の一つです。
行動の変化
高齢になったうさぎさんについて、若いころと比べたときの一緒に過ごしていて分かる行動の変化は以下の通りです。
- 動きが鈍くなった
- よく寝るようになった
- よく壁にぶつかるようになった
動きが鈍くなった
移動するとき、若いころは「ダダダッ!」と走っていましたが、高齢になると「トン、トンッ」というように一歩一歩慎重に動くようになりました。
また、ケージへ戻るときも動きの変化があり、走った勢いで戻っていたのが、入口で一度踏ん張るようになりました。
これらの原因は、筋肉量の低下や、関節の動きが悪くなっていることが挙げられます。
よく寝るようになった
昼の時間ならともかく、夕方~夜は一番活発なはずなのに香箱座りのまま目を閉じたり、体を伸ばして寝ている時間が増えました。
若いころは、遊び疲れて横になっていることが多かったので運動量が少なくても休んでいる印象です。
あまり遊ばなくはなりましたが、遊びたい気持ちはあるようなので、毎日ケージから出す時間を作っています。
よく壁にぶつかるようになった
これは目の病気が主な原因ではありますが、
ケージの壁やサークルなどにぶつかるようになりました。
ケージへ戻る際に、入口が見えにくいようなので、脱着可能な扉であればへやんぽ中は取ってしまうのもありです。
高齢になったうさぎのための買い足し品
ここからは、うさぎさんがシニア期を迎えたことで、必要性を感じて買い足したものを紹介します。
高齢うさぎのためのグッズ
高齢になったうさぎさんのため、新たに購入したグッズは以下の通りです。
- 吸水マット
- ベッド
- クッション
吸水マット
長時間座っていることでかかる足裏や関節の負担を軽減するため、病院でオススメしてもらった「吸水マット」を取り入れました。
一般的に、お風呂から出た際の足を拭くマットとして売っているものです。
ポツポツとした柔らかい突起が足裏に優しく、かつ体重を分散させて関節や足裏の負担を軽減する効果が見込めます。
うさぎさんの飼い主の中で有名な商品は山崎実業の「SUSUマット」!
吸水力の高さとモコモコ感が支持されています。
お試しで買う場合は、ホームセンターなら似たような吸水マットが安価で買えるのでオススメです。
取り換え用に数枚持っておくと安心ですよ。
私は3枚をローテーションで使用しています。
ベッド
へやんぽ中に寝ることが増えたため、身体の負担を減らせる
うさぎさん用のベッドを購入しました。
写真のものはイベントで購入したハンドメイド品なのですが、一般のペット用品として販売されているものでもOKです。
冷感素材のものもあるので、季節によって使い分けもできますね。
クッション
白内障で見えにくくなってしまい、あちこちぶつかるため保護用にクッションを購入しました。
基本的には何でも大丈夫なのですが、飾りやタグが付いていると誤ってかじってしまうこともあるので、なるべくシンプルなものがオススメです。
目の病気だけでなく、関節の症状や「斜頸(しゃけい)」のときも動きが鈍くなったうさぎさんを守る効果が期待できます。
高齢うさぎのためのフード
高齢になったうさぎさんのため、新たに購入したフード類は以下の通りです。
- チモシーの極み
- オーツヘイ、ウィートヘイ
- ふりかけ
チモシーの極み
「チモシーの極み」とは、ハイペット社が販売している牧草代用ペレットです。
牧草の食いつきが悪いときでも、牧草の代わりとしておやつ感覚であげられます。
また、砕けばすぐ粉状にできるので、強制給餌用のフードを作るのに活躍します。
現在奏くんはまだ食欲旺盛ですが、これからのことを考えて食べ慣れてもらうために導入しました。
細長くて手からあげやすく、とても食いつきがよいです。
オーツヘイ、ウィートヘイ
オーツヘイは牧草の一種で、イネ科の「エン麦」のことです。
ちなみに、ウィートヘイは「小麦」。
オーツヘイは香ばしさ、ウィートヘイは甘い香りが特徴的でチモシーより嗜好性もあり、柔らかい牧草です。
そのため、チモシーと混ぜて牧草の食いつきを良くするために導入しました。
実際、奏くんのケージにチモシーだけを入れても興味がなさそうですが、オーツヘイ・ウィートヘイを混ぜるとダッシュで食べに行ってくれます。
「牧草市場」さんではいつもメイン牧草としてチモシーを5kgを購入し、少量購入したオーツヘイ・ウィートヘイを混ぜながらあげています。
ふりかけ
「ふりかけ」というのは正式な名称ではないのですがオーツヘイなどと同様、牧草の食いつきを良くするためのフードです。
人参やキャベツ、エン麦などを細かくしたものを牧草の上にふりかけるため、飼い主の間では「ふりかけ」と呼ばれています。
牧草にかけずとも、そのまま手に乗せてあげてもよいのでおやつと兼用するのがオススメです。
自分のうさぎさんが好きな野菜やフルーツ、穀物を集めれば、うちの子専用のふりかけを作ることもできますよ♪
高齢になったうさぎへの向き合い方
冒頭でも述べた通り、うさぎさんは7歳からシニア期に入ります。
特に、奇数年は体調の変化が起こりやすく、最悪亡くなってしまうことも…
うさぎさんが5歳を超えることができたなら、飼い主としてシニア期のうさぎさんとの接し方を知っておくと安心です。
うさぎ自身ができることに目を向けよう
ここまで書いた通り、シニア期になると運動量が目に見えて減ります。
元気に走り回っていたのを見てきた身としては、ついつい
『あんなに元気だったのに…』
と、高齢による変化を悲観的に考えてしまいますよね。
でも意外と、うさぎさん自身はあんまり気にしていないこともあります。
なので、飼い主としては変化を好転的に捉えることの方が大事です。
歳を取ったのだから、動きが鈍くなるのは当たり前です。
いつも寝転んでいるのは、飼い主を信頼しているから。
お腹も足の裏など、いつもは隠れて見えないところを惜しげもなく見せてくれるようになったのです。
若いころと比べて「できなくなったこと」を探すのではなく今のうさぎさんの姿をたくさん見てあげましょう!
奏くんは若いころよりも、シニア期となった今の方が色んな野菜を食べるようになりました。歳をとったことで、こんないい変化もありますよ♪
飼い主が無理をしてはいけない
うさぎさんに対して献身的に補助や介護をするのはいいのですが、心身共に、無理はしていませんか?
うさぎさんにとっては、頼れる存在は飼い主しかいないのです。
あなたが倒れてしまっては、元も子もありませんよ。
定期的に休んだり、誰かに手伝ってもらったり、時にはプロの手を借りるなどして、
うさぎさんのためにも、自分の元気も気にしてくださいね。
まとめ
今回は、高齢となったうさぎさんの様子や飼い主の心構えを紹介しました。
シニア期に入ると、それまでとは違う様子が見られます。
- 目が白くなった
- 足の裏の毛が薄くなった
- 痩せてきた
- 動きが鈍くなった
- よく寝るようになった
- よく壁にぶつかるようになった
これらの様子や行動に対して、私は以下のフードやグッズを導入しました。
- 吸水マット
- ベッド
- クッション
- チモシーの極み
- オーツヘイ、ウィートヘイ
- ふりかけ
足腰についての対策は、若いころからやっておくと高齢になっても安心です。
そもそも、うさぎさんの足裏は毛で覆われているので、滑りやすいフローリングを歩かせず、マット類を敷くのも対策になります。
フード類については、早い段階から慣らしておくと強制給餌をするときでも食べてくれやすくなりますよ。
今日紹介した内容について、もっと詳しく知りたい方は以下の書籍がオススメです。
- 若いころとシニア期の環境づくりについての比較
- ペレット・牧草・フンの図鑑
- 与えて良い野菜・果物・ハーブのリスト
など、うさぎさんとの生活に役立つ情報が満載です。
既に飼育書を持っている人でも、2冊目として持っておきたい書籍です。
フードや病院が充実してきたことにより、うさぎさんも高齢化社会に突入しています。
ただの長生きではなく、元気に過ごしてもらえるよう早い段階から知識と気持ちの備えをしておきましょう。
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